経済・政治・国際

2017年5月14日 (日)

(265)安倍さんの政治(2)

先週のブログを敢えてフェイスブックにアップしてみました。「このまま安倍さんを信用していいのか」と呼びかけて。

 

いただいたコメントには、国民の目に厳しさがないから、国民が拉致問題に無関心だから、拉致問題解決を訴えても票にならず、国会議員が動かないから、結果として安倍さんが結果を出さなくても大きな問題にならない、といった意見が多かった。もうとうから安倍さんには期待していない、という人もありました。

 

一方で、安倍さんのやり方が正しい、他に代われる誰がいるのだ、といった意見はありませんでした。こういう意見の方はたぶん拙ブログなど無視されたのでしょうが、何か書いてほしかったと思います。

 

ひとつ、安倍さんの後ろにはコミンテルン工作がひそんでいる気がする、というコメントがありました。これ結構、的を得ているのではないかと思います。

 

ちょうど1年前、元外交官の馬淵睦夫氏の「国難の正体」について書きました。そこでは、

「世界を操っているのは、国家の枠を超越する、「グローバリズム」という思想で、イギリスのシティーと、アメリカのウォール街の国際金融資本家たちの仕業。彼らユダヤ人は、マネーによる世界統一を狙っている。彼らと共産主義は、敵対どころか、同じ思想といってよい」と書かれていました。まさにコミンテルン工作。

 

トランプ政権の誕生。トランプさんは「グローバリズム」とは一見反対の政策をとろうとしていますが、ウォール街の大物やロシアとの関係が深い閣僚が堂々と起用されており、馬淵氏の見立てどおりです。トランプ氏のもといち早く馳せ参じた安倍さん。安倍長期政権はきっと彼らの方針に叶っているのでしょう。(反論があれば、ぜひお聴かせください。)

 

今朝、北朝鮮はミサイルを発射しました。「断じて容認できない。強く抗議する」と、相も変らぬ安倍さんのコメントを聴いて家人が「断じて日本は動かない」じゃないの?と嘆息していました。特定失踪者問題調査会の荒木代表も、「断じて容認できないなら、もう抗議はやめて具体的措置をとるべきです。直接の被害が出る前に。」と書いておられます。

 

日本人拉致を黙認し、国民の目から隠蔽し、北朝鮮が拉致を白状してもなお、解決できず放置する罪深き自民党。安倍さん。新しい日本を作るなら、まずこの党を一度解体し、あらためて憂国の士を集めて再結成すべきだと思いますが、いかがでしょうか?あなたが本気でやろうと思えばできるのです。姑息な方法での長期政権はゴメンです。

 

 

 

2017年2月14日 (火)

(254)安倍さん訪米

安倍首相がイギリスのメイ首相に次いで、トランプ大統領に会いに行きました。24日の行程は世界を驚かすに十分な内容でした。ホワイトハウスで会談したあと、エアフォースワンに一緒に乗り込んで、フロリダにあるトランプ氏の別荘に行き、ゴルフを27ホール楽しんだとあります。異例ずくめのこの安倍さんの行動への評価はさまざまです。

 

肯定的なものでは、理解不能の新大統領の懐に飛び込んでいき、強固な信頼を得た、リスクをとることで揺るぎない日米同盟を確認できた、さすがは安倍さん、100%の成功だった・・・。

 

懐疑的なものは、ビジネスライクなトランプ氏は本心を明かすような人ではない。安倍さんをまずは持ち上げておいて、これから繰り出してくるだろうアメリカの要求は厳しいものになり、押し切られていくのではないか、今の段階で喜ぶのは早すぎる・・・。

 

元サラリーマン、小心者の筆者は、とっても心配です。だって、あんな豪華な別荘での滞在、ゴルフ、費用はすべてトランプ氏の個人持ちだといいます。それは親しくはなったでしょう。しかし、今後のトランプ氏の不当な要求に異議を唱え、日本の国益を守ることはできるだろうか。いったん接待を受けてしまうとあと泣かされるはめになる・・・これは一般の会社でも、国家でも、基本はおなじではないのかな。トランプ氏に最初に会ったメイ首相は、トランプ政権の中東7か国からの入国禁止措置に、明確に懸念を表明していますが、安倍さんは、内政への干渉になると口をつぐんでいます。

 

若いころから不動産業界でのし上がってきたトランプ氏。その仕事ぶりを描いたドキュメンタリー番組を先日見ましたが、トランプ氏のやり方は、まるでバブル期の日本における「地上げ屋」をほうふつとさせるものでした。カネの力にものをいわせて情報を収集し、法すれすれの手法で土地を買収し、買った土地に居住するテナントは容赦なく追い出し、巨大なビルを建てていく。

 

カジノ事業での莫大な利益など、あくなき欲望を次々実現していく若き日のトランプ氏の言動は、大統領選挙を戦っているときの姿と基本は同じです。まともな人間の価値観では測れないトランプ氏に抱きしめられて、ニコニコしている安倍さんを見ていると、不安より恐ろしささえ感じました。ああ、これから日本は大変だなあと。

 

何度か書きましたが、安倍さんの頭の中は長期政権と世界のリーダーになるという野望しかないようです。トランプ氏に依存する日米同盟など、むしろ危険極まりないと思います。自主憲法制定にまともに向き合わない(再登板後、もう4年になるのに、糸口さえみつからない状態で、まじめな右派の人たちも不満のようです。)、拉致被害者のことを忘れ、困難な課題は避け安易な道を選択していく、まずいことにまわりに諫言する人物もいない。こんなときにも重箱の隅をつつくようなことしかできない野党のおかげで支持率は上がっているが、決して喜べないと思います。

 

これからの日本はどうなっていくのか・・・。杞憂であるに越したことはないのですが、でも心配です。

 

文藝春秋3月号に、脳科学者の中野信子氏が、「トランプはサイコパスである」と題した記事を書いています。サイコパス人間の最大の特徴は「冷酷な合理性」だといいます。大多数の人の脳は、他人を慮ったり、温かなふるまいをするもので、冷酷な判断を下すときには脳にかなりの負荷がかかるが、反対にサイコパス人間は使う脳の場所が違うので、疲れることなく、易々と冷酷、非情な判断が下せるというのです。

 

トランプ氏の場合、根拠のない自信家で、既存メディアを極端に嫌い、人をモノとして扱う、人間関係は利害関係でしかみない、といった特徴があり、これらはサイコパス人間であることを示しているそうです。安倍さんとも利害が一致している今は親しくふるまっても、基本的に「友情」、「信頼」といった種類のものではないので、自分に利がないと判断すれば一瞬で破局する、安倍さんもドライに対処していく必要があるとアドバイスしています。

 

織田信長も典型的なサイコパスで、浅井長政や明智光秀に裏切られた。トランプ氏にも同様なことが起こるかもしれないし、自分の価値が発揮できないと判断すれば飽きて職を投げ出す可能性もある・・・。

 

安倍さん。あまり浮かれないことですね。

 

 

2016年7月11日 (月)

(228)参議院選挙終わる

24回参議院選挙が終わった。

メディアが伝える与党圧勝の中身であるが、自民党が非改選65議席にたいして今回56議席、公明党が非改選11議席に対して今回14議席。公明党の善戦で面目がたったというところである。

 

おおさか維新ほかの改憲勢力を合わせると3分の2を上回り、改憲への橋渡しができた、という論評にいたっては、噴飯ものである。公明党は、憲法9条は守ると言っている。「改憲勢力」とは到底いえまい。公明党に依存している限り自民党はまやかしの政党である。公明依存から脱し、維新や民進の保守勢力と連携してはじめて「改憲勢力」となる。3分の2はまだまだ遠い。

 

安倍首相は、憲法9条の改正はどうしても必要だと、なぜ有権者に訴えないのか。いまの憲法では、拉致された日本人を取り戻せないのです、と、率直に言わないのか、大いに疑問である。

 

野党もまったくだらしない。民進党は、共産党と手を組み、「改憲勢力3分の2の阻止」、その1点で野合した。9条の改正すら明言しない自民党に何をおびえているのか。

北朝鮮から国民を救い出せないで、何が「生活重視」だ。憲法で保障されている基本的人権さえ奪われた同胞がいることなど、すっかり忘れている国会議員の頭の中はどうなっているのだろう。

 

「あえて安倍政権を批判する」と題して、特定失踪者問題調査会の荒木代表は、今日のブログに次のように書いている。

 

 やる気がないなら安倍総理自身、ブルーリボンバッジを外してしまったらどうでしょう。付けている限りはご自身が拉致問題をきっかけに総理になったことの責任をもっと痛感していただきたいと思います。

 

小生も思いは同じである。

 

そんな中で、青山繁晴氏が当選した。唯一の光明といえるが、この稀有の人材を、安倍氏はどう処遇するのだろう。

 

青山氏が立候補の記者会見や街頭演説で明かしているが、立候補を勧められたとき安倍氏が言ったこと、(質問時間が多くある)自民党議員として国会の質疑に立ち、外務省はじめ官僚たちに改革を起こさせること、あるいは党の朝食会で党所属議員に刺激を与えてほしい、と言った程度に使うつもりなのか。あるいは、一気に専任の拉致担当大臣に登用して、拉致問題の解決を強力に推進するのか。これこそが今後の焦点である。

 

当選の決まる前に青山さんはブログに「拉致被害者の救出」についてこう書いている。

こんな当然のことを書く議員は、残念ながら青山さん以外にいないのだ。

 

▽そのための新しい方法論(皮切りとして、野党議員と連携しての質問主意書を内閣に提出することなど)を超党派で実行する。
 
▽現在の拉致問題対策本部をいったん解体するか、解体的改組を行い、官邸内の総理直属の機関として再出発を図る。
 
▽拉致被害者救出のための立法措置、憲法改正を提起する。

 

首相にこの人事を決断させるため、官邸にたくさんの国民の声を届けていかなければならない。電話でも、メールでも。

 

 

 

2016年6月19日 (日)

(225)東京都知事辞任

二代続いて首都東京の知事が辞任となった。

一時、総理大臣候補とも言われた舛添要一知事が、政治資金に公私の区別もつかない、特権を振りかざすだけの、ずる賢い人間だとは知らなかった。げに野心家は恐ろしい。

 

東大卒の東大助教授(政治学)がメディアに頻繁に露出。

認知症の母親の介護経験も政界進出に見事に利用した。

1999年、東京都知事選挙に立候補するも落選となったが、2001年、今度は自民党から参議院比例区で当選、国会議員となる。

2007年、第一次安倍内閣で厚生労働大臣に起用される。続く福田内閣、麻生内閣でも留任。ここまでは立派な経歴ではある。

 

しかし、野心家は、臥薪嘗胆、いっときの我慢ができないと見える。

2009年、麻生内閣が衆議院選挙で大敗、民主党に政権交代したときが、彼の転換期となる。執行部批判を繰り返し、2010年、自民党を離党(のちに反党行為で除名)、新党改革を作って代表となる。新党は鳴かず飛ばずで、3年持たずあっさり投げ出す。

2013年、任期満了で参議院議員を辞め、新党代表も辞任。

 

こういう人物がなぜ東京都知事候補者に担がれたのか。不思議な話である。

2014年、猪瀬知事の突如の辞任に自民党東京都連もあわててしまったとみえる。

小泉進次郎衆議院議員などは、自民党が下野し、一番苦しい時に、党を出て行った人間をなぜ?と反対したそうだが。

 

しかし、野心家はきっちりつまずいた。天網恢恢、疎にして漏らさず。

「週刊文春」の記事がきっかけとなる。彼は最初、甘く見た。学者らしく、私は法を犯していない、乗り切れると。この傲慢さが世間をさらに怒らせた。

 

週刊誌というマイナーなジャーナリズムがここにきて、たびたび政治家の首をとる。

今回も大新聞や大テレビが、週刊誌のスクープを後追いするという滑稽さを見た。

今回の騒動で政治家はもとより、メディアの在り方も指摘しておかねばならない。

 

次の知事は誰が選ばれるのだろう。

またぞろ知名度が優先と報じられているが、一千万人を超える東京都民のなかに、

もう少しマシな人間が選ばれるような知恵が生まれないものか。

東京オリンピックは止めにします、と公約するくらいの度胸の据わった人間が

選ばれることを夢想しているのだが。

 

 

 

2015年11月24日 (火)

大阪ダブル選挙

大阪府知事、大阪市長のダブル選挙は、「おおさか維新の会」の大勝に終わった。

 

「大阪都構想」を基軸とする橋下徹の改革を許さず、政界から完全退場させようと、大阪自民党は、民主党のほか、共産党の協力まで受けて選挙に臨んだが、大阪府民、大阪市民は、これを粉砕した。あっぱれである。

 

自民党総裁である安倍首相は、橋下氏の発信力、突破力は憲法改正のために必要だと考えていることは明白なのに、大阪自民党は総裁の意向にも反する道を選んだわけだ。今回の敗戦はかなり堪えるだろう。今後は維新と公明が大阪を取り仕切っていくことになる。

 

5月に「大阪都構想」の住民投票で惜敗し政界引退を明言した橋下氏だが、自らが作った「日本維新の党」をあっさり離党し、もう一度原点回帰と称し「おおさか維新の会」を設立してのダブル選挙。そして圧勝。この男の発想と行動は常識が通じない。周りはいつも振り回された全盛期の小沢一郎を彷彿させる。

 

筆者とて彼に信頼を置いているわけではない。ただ、改革を目指す思いが半端なものではないこと。そこが共感を呼ぶのではないか。願わくは、自民党の皆さんも、他の野党の助けなどきっぱり断って、大阪改革への覚悟を具体的に示す力を持ってもらいたい。現状ではできないなら他から人材を発掘する努力をしてもらいたい。そうしなければ本当の民主主義が育っていかない。自眠党よ、目を覚ませ!

 

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4年前から綴り始めた拙ブログも今回で200回となりました。「感謝を忘れず、ベストを尽くす」をモットーに71年を生きてきましたが、その人生終盤をどう生きるのか、誰のために自分は何ができるかを考えつつ、もう少し続けていきたいと思っています。おつきあいいただいている見知らぬ各位に心から感謝申し上げます。

 

 

 

2013年1月 4日 (金)

新年への期待

新年を迎えた。今年はどんな年になるのか。楽観、悲観が交錯する中、「安倍相場」といわれる株式市場だけが沸いている。このひと月で約25%、棒上げとなっている。何も政策は具体化されてはいないが、新内閣には期待できるということのようである。しかし円も約10円の円安だ。輸出企業は一息つけても、原発が停止している現状で、原油や天然ガスの輸入には打撃である。悪材料には目を瞑ってもこれだけ買い上がる市場心理は、よほど民主党政権を嫌っていて、やはり手慣れた自民党への安心感があるのだろう。

 

アメリカも「財政の崖」問題が、とりあえず先送りとなって、安堵しているようだ。増税対象をオバマ政権は20万ドル(約1800万円)以上としたかったが、45万ドル(約4000万円)以上に大幅譲歩をして新年早々共和党と合意した。オバマ大統領は、中間層の増税は避けられたと言っているが、日本の中間層とは、せいぜい10万ドル前後、45万ドル以下を減税しておいて果たして国としての増税効果はあるのだろうか。いずれにしろ根本的な問題解決にはなっていないと思われる。日米ともに今後の経済立て直しが容易ではないことは確かである。

 

こうした問題に一国民としてなす術はなく、何とか新内閣に頑張って景気回復を図ってもらうしかないのだが、すでに1000兆円もの財政赤字を抱えた日本である。景気回復と財政再建は同時にはできない相談だ。景気回復してのち、増税や歳出削減で財政の再建を図る。その時間、国民はじっと待たねばならないがそこが難しい。国政選挙のたび国民の選択が異なると、政権は次々交代し、一貫した政治が行えない。経済のみならず国の外交や安全保障も混乱を免れない。

 

安倍内閣はとりあえず7月の参議院選挙を勝って、安定政権を作れるか、そこが今年の最大の関門である。野党が12月総選挙と同様に、乱立する愚を繰り返せば容易いことだが・・・。その意味でまさに日本の将来はこの一年にかかっている。安定政権を得て、国家としてまっとうな憲法改正を行い、できうるならば、首相公選への道を拓くことである。先の大戦のまえ、短命内閣がくるくる入れ替わっていくうちに、軍部の暴走を止められなくなったことを思えば、他の大国と同様に、最低4年は一内閣に国家運営を任せる国にならなければならないと思う。

 

公選制にすればとんでもない独裁者がでてくると脅す評論家がいるが、メディアも含めて日本人の良心を信用すべきだ。そういう制度になれば、真剣に選挙に臨むだろう。いまのように選挙の度に、じわじわと国が凋落していくことだけは何としても避けねばなるまい。

「ニュー自民党」への信用が前提ではあるが、今年には期待を持ちたい。

 

 

2012年12月17日 (月)

総選挙終わる

師走の総選挙が終わった。お手伝いしていた大阪14区の長尾さんは落選した。でも無所属のシロウト集団で選挙を戦い、6万票を超えたのだから、これはまるまる本人への支持であったと思う。民主党のまま出ていれば、とてもそこまでいかなかった、たいしたものだ、と本人には申したのだが、落胆ぶりは隠せず、同情するしかなかった。やはり勝たなければ意味がない厳しい世界なのだ。

 

獲得議席では自民党の一人勝ちだが、比例当選者数は前回とそんなに変わらないという。小選挙区制度のコワイところ。したがって安倍氏以下の幹部たちは、まるで負けたような表情をしている。でもこれは結構なこと。浮かれてまた次回惨敗する轍を踏まないようにすることだ。

 

政治は時間をかけていくしかない。急げばすぐに振り出しに戻ってしまう。安倍自民党は本当の力を試される。悲願の憲法改正に道筋をつけるまで、今度は忍耐強くやってほしい。リベラルからは憲法改正のほか、原発維持方針が問題とされるが、国民は案外、ドライに反原発よりも景気対策を求めたような気がする。未来の党や社民党などが大敗したことでもわかる。

 

だれだって原発依存から脱したいと思っている。ただ、反対と叫ぶだけでなく、そのための道筋をどう作っていくかが問題である。自民党=原発維持と短絡的に考えることもないだろう。ただ、今日、電力会社の株が上がっていることはしゃくに触る。そうはさせないと、世論はしっかり発していく必要がある。

 

みんなの党の善戦(8議席から18議席)、未来の党の大惨敗(わずか9議席)をみて、日本人の賢明さもうかがえた。みんなの党は関東地区とそれ以外では随分差がある。全国区になりきれていない。だから関西に強い維新の党との連携を期待したのだが、橋下氏が石原氏に乗り換えたため、あいまいな形になって、結局双方とも損をしたという感がする。残念なことである。

 

「未来」というブラックジョークのような名前の党を作った小沢一郎の命運もついに尽きたということか。裁判は無罪でも無実ではないのだから、ここらで潔く退場してもらいたいものだが、大震災のあと地元にも入らなかった彼を、小選挙区で当選させる岩手の人は人が良すぎるのか、それともB・K・なのか。

 

昨日は、投票所の立会人というのを初体験した。ひとりひとりが一票を行使する場は、極めて厳粛なものだと感じた。老若男女が、それぞれのやり方で投票用紙に向かっている。中には、何も考えず来てしまった、という感じの人もいて、じっと立候補者の名前をにらんで考えている。そして意を決して投票する。こうした人も含めての選挙結果なのだ。

 

問題は投票率が60%を割って最低水準だったということ。無関心やあきらめで来なかったのか、あまりの政治家たちのいい加減さに怒りをこめての棄権だったのか。どちらもあろうが、後者が多いことと思いたい。

 

 

2012年12月13日 (木)

どの党を選ぶか

総選挙まであと4日。曽野綾子は、今回の選挙ほど、政治家というものの、無責任さを露呈したものはないような気がしている、「脱原発」「卒原発」を売りものにする政党は詐欺師の手口に近い、とまで書いている。確かに12もの政党が居並んでのTV討論番組などはまったく見る気にならない。どこの主張も口先三寸に聞こえてしまう。二大政党を目指したはずの小選挙区制が多党制を生んでしまった皮肉を思わざるをえない。

 

前回は惨敗した自民党が、今回は圧勝するとの予想であるが、このような大きな振れが起こるのを、選ぶ側の国民の責任とは言いきれまい。政治家そのものが誠実さ、謙虚さを欠いていて、なりふり構わぬ無責任な主張に国民が振り回されている結果であると思われるからである。さりとて棄権するわけにもいかず、と考えるまじめな有権者、特に支持政党を持たない筆者のような人間は困り果てている。迷った時は基本に戻ることにし、対象となる4党のマニフェスト、政権公約などを、ネットで拝見した。

 

まずその分量について。もちろんたくさん書けばいいわけではないが、政策を訴える誠実さの指標にはなるだろう。民主党は写真やグラフで少ない成果を大きく見せることにページを割いたため、「政策各論」は、A46ページほど、自民党の「政策BANK」と称する各論部分もおよそ9ページ、日本維新の会に至っては各論の「政策実例」は、わずか3ページの項目羅列である。ふいを衝かれた解散で、この新党にはいかに時間が足りなかったか、しかも水と油の2党で統合を図ったために混乱したことがよくわかる。

 

それに比べて、みんなの党のアジェンダは全体30ページの大半を使って、具体的な政策をかみ砕いて説明している。結党以来、政策を地道に煮詰めてきた内容とみえる。なぜ維新の会プラス太陽の党との合流を拒んだか、自分たちの考え抜いてきた内容を、とても促成栽培の2党に理解させることは不可能と判断したのだと思う。

 

次に内容であるが、全部を比較することは難しいので、ここでは行政改革と政治改革について、どれだけ具体的な政策を考えているかを抜き書きする。まず天下りの問題について。

 

自民党:「天下り」を根絶します。専門スタッフ職の拡充等や再任用制度の原則化。

民主党:「行政改革実行法」を制定し、国家公務員退職者の独立法人などへの天下りを厳格に監視する。

維新の党:「行政のガバナンスルールを変える」という項目はあるが、そのなかに「天下り」の言葉はない。

みんなの党:天下りの抜け道となってきた「政務三役によるあっせん」や「前OBによる後任の推薦(裏下り)」には刑事罰を導入する。

 

次に国会議員の定数削減について。

 

自民党:衆議院議員の定数削減については、三党合意に基づき、選挙制度の抜本的な見直しについて検討を行い・・・と書き、具体的な数字はない。

民主党:衆議院75議席、参議院40議席程度削減する。

維新の党:委員定数3割から5割削減する。

みんなの党:国会議員定数の約4割削減。給与3割・賞与5割カットも付記。

 

これだけで課題解決のための意気込みの違いはだいたい判ると思う。自民党、民主党での「改革」はいままでどおりで、課題に対してはその場しのぎに終わるだろう。維新の会は、価値観の異なる集合体であり、数年も持たないのではないか。古賀茂明氏も、太陽との合流は誤りだとはっきり言っている。いざ国会が始まれば、議員たちは個性の強い橋下氏と石原氏両方に気を遣って、おろおろするしかないだろう。

 

その点、とても地味な印象の党であるが、みんなの党にはキラリと光るものがある。なにより、橋下氏と石原氏のパフォーマンスにはついていけないと考えること自体、庶民の感覚としてよく理解できる。TPPについても、他の党がみな腰が引けていて、国益と天秤にかけて判断する、と玉虫色であるのに対し、この党は「日本開国宣言」を明言し、そうすることが国益だと言っている。みんなの党は、実力があるのに人気が出ない、野球で言えば野村のような、政界の「月見草」で終わらせてはならない政党ではないだろうか。

2012年8月23日 (木)

一日も早く解散を!

安倍晋三が健康上の理由とはいえ、無責任にも内閣を投げ出してから、日本は本当におかしくなってしまった。54ヵ月総理を担った小泉純一郎の後、自民党から民主党に政権が代わっても、総理1年の使い捨てが続いている。国政を担える人材が本当にいない。再登板に期待がかかる安倍にしても、テレビのバラエティ番組に出ているようではどうしようもない。二世議員はやはりちやほやされるのが好きなのか。

 

竹島、尖閣、北方領土。いずれも日本固有の領土だと叫んでも、周りの国々はお構いなしだ。先日中国人が尖閣に不法侵入して大騒ぎになったが、何のお咎めもなく強制送還(実際はお帰りいただいた)したと思ったら、こんどは日本人が尖閣に上陸して日の丸を掲げている。悪い冗談はやめてほしい。これでは中国人の仕業と何ら変わらない。上陸した輩は、「世界に日本の領土だと知らせたかった。」世界から見れば領土問題が顕在化したとみるだろう。日本国内にわざわざ国旗を掲げに行く。こんな愛国心なら底が知れる。

 

かの石原慎太郎も、尖閣を東京都で買うとぶち上げ、中国に火をつけてしまった。しかもわざわざアメリカで記者発表。老獪な政治家がやることだろうか。総理を呼び捨てにし、政府を無能と嘲るだけではなく、真に国を思うなら、誰も気づかぬうちに国有地とし、実効支配の手を着々と打てる智慧が出せないものか。過去には魚釣島に灯台を造る端緒を作った御仁なのに、80歳にもなってからのスタンドプレーはないだろう。

 

竹島、国後島には、相手の大統領が乗り込んでいるのに、手も足も出せない。わが国固有の領土だと何万回お念仏のように唱えようと、これらはすでに乗っ取られた。戦争を覚悟しても取り返せはしまい。拉致された国民を助けることもできず、領土も守れないのでは、日本はもはや国家とはいえない。こんな国に税金を払う義務はないと思いたいが、何のことはない、筆者の世代がこんな衰退日本をつくってしまった。天に唾することになる。

 

目下一縷の望みは、大阪維新から日本維新へという動きだけだ。国家の大改造をなしとげることのできる人間は、現状では橋下氏しかいない。スケールある構想力、果敢な突破力、緻密な戦略を持ちつつ、最近は柔軟性、粘り強さも感じられる。百年にひとりの稀有な人材だと思う。もちろん一人ではできないが、彼のもとに集まる人材は本当に日本の現状を憂えている人だと信じたい。自民党や民主党も役目は終わったのだ。心ある人間はしがらみを捨てて迷わず維新の勢力につくべきだ。野田首相よ、一日も早く解散せよ!

2012年1月10日 (火)

歴史教育

アメリカの小中学校の歴史授業は、その前年の出来事から教え始めて次第に遡っていくが、日本では、石器時代から教え始める、と誰かがテレビで話していた。歴史教育への姿勢がまったく逆さまである。

ことの真相を確かめる術をもたないが、もしそうだとすると、日本では50年以上前と変わらないのか。われわれが受けた日本史の授業は、中学校でも高校でも、明治以降になると時間がなくなって、特に昭和の歴史はほとんど教えられなかったに等しい状況だったと記憶する。今の生徒たちもそうなのだろうか。先生自身が知らないことを生徒に教えることはできないのだから、悪しき循環が改善されていないのかもしれない。あるいは左右で見解が異なることの多い現代史の解釈にはあえて触れないように、先生たちが意識的にしているのかもしれない。またかつては大学の受験科目で日本史と世界史に分け選択制にしていた。今も日本史は軽視されている傾向にあり、こんな国は世界を見渡して日本くらいだとも聞いた。こんなことでは人材の育成などできない。ましてや立派な政治家に恵まれることなど望むべくもない。

われわれの世代、受験勉強しかなく、国がおかれた状況など何も考えないで大学に入ると、左派が待ち受けていて、大抵はそれを進歩的と感じ、若者ゆえの正義感もあって反体制思想の虜になるものが多かった。自分もそのひとりであったし、それはそれで否定することもないが、今の日本の大学でのノンポリ傾向はますます強くなっているようで、そう聞くとそれもそれで心配である。歴史教育ではときの統治機構、政治制度、権力者と国民の関係などを学んで、現在と対比させ、理想的な国家や国民のあり方を考えてこそ意味がある。

隣国の全体主義国家では、今も独裁者への個人崇拝を強制する歴史教育が行われている。そうした事実さえ日本の子供たちは知らないで育っていく。今になって漸く朝鮮総連の指揮下にある朝鮮学校への補助金が問題とされるようになったが、いったん引っ込んだかにみえる在日外国人の地方参政権問題もいつまた復活するかもしれない。すべては歴史を学ばず、ただ「平和」と唱えれば、世界は平和になると信じていることの愚かさが招くことだ。心しなければならない。

今年も大河ドラマが始まり、またもや平清盛で、最近は歴史遡り傾向である。一昨年の坂本龍馬は、削られた予算のなかで涙ぐましい工夫と努力が見られ、また現代日本人に明治維新の気魄を思い出させる内容で好感をもったが、去年の「江」はあまりにも現代風のセリフと大げさな演出に辟易として観るのをやめた。大河ドラマは、歪んだ歴史教育を受けてきた日本人に、今こそ学ぶべきこと、考えるべきことは何かを問う作品づくりをしてほしいと思う。わがNHKこそはポピュリズムに毒されることのないように願いたい。

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