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2017年2月14日 (火)

(254)安倍さん訪米

安倍首相がイギリスのメイ首相に次いで、トランプ大統領に会いに行きました。24日の行程は世界を驚かすに十分な内容でした。ホワイトハウスで会談したあと、エアフォースワンに一緒に乗り込んで、フロリダにあるトランプ氏の別荘に行き、ゴルフを27ホール楽しんだとあります。異例ずくめのこの安倍さんの行動への評価はさまざまです。

 

肯定的なものでは、理解不能の新大統領の懐に飛び込んでいき、強固な信頼を得た、リスクをとることで揺るぎない日米同盟を確認できた、さすがは安倍さん、100%の成功だった・・・。

 

懐疑的なものは、ビジネスライクなトランプ氏は本心を明かすような人ではない。安倍さんをまずは持ち上げておいて、これから繰り出してくるだろうアメリカの要求は厳しいものになり、押し切られていくのではないか、今の段階で喜ぶのは早すぎる・・・。

 

元サラリーマン、小心者の筆者は、とっても心配です。だって、あんな豪華な別荘での滞在、ゴルフ、費用はすべてトランプ氏の個人持ちだといいます。それは親しくはなったでしょう。しかし、今後のトランプ氏の不当な要求に異議を唱え、日本の国益を守ることはできるだろうか。いったん接待を受けてしまうとあと泣かされるはめになる・・・これは一般の会社でも、国家でも、基本はおなじではないのかな。トランプ氏に最初に会ったメイ首相は、トランプ政権の中東7か国からの入国禁止措置に、明確に懸念を表明していますが、安倍さんは、内政への干渉になると口をつぐんでいます。

 

若いころから不動産業界でのし上がってきたトランプ氏。その仕事ぶりを描いたドキュメンタリー番組を先日見ましたが、トランプ氏のやり方は、まるでバブル期の日本における「地上げ屋」をほうふつとさせるものでした。カネの力にものをいわせて情報を収集し、法すれすれの手法で土地を買収し、買った土地に居住するテナントは容赦なく追い出し、巨大なビルを建てていく。

 

カジノ事業での莫大な利益など、あくなき欲望を次々実現していく若き日のトランプ氏の言動は、大統領選挙を戦っているときの姿と基本は同じです。まともな人間の価値観では測れないトランプ氏に抱きしめられて、ニコニコしている安倍さんを見ていると、不安より恐ろしささえ感じました。ああ、これから日本は大変だなあと。

 

何度か書きましたが、安倍さんの頭の中は長期政権と世界のリーダーになるという野望しかないようです。トランプ氏に依存する日米同盟など、むしろ危険極まりないと思います。自主憲法制定にまともに向き合わない(再登板後、もう4年になるのに、糸口さえみつからない状態で、まじめな右派の人たちも不満のようです。)、拉致被害者のことを忘れ、困難な課題は避け安易な道を選択していく、まずいことにまわりに諫言する人物もいない。こんなときにも重箱の隅をつつくようなことしかできない野党のおかげで支持率は上がっているが、決して喜べないと思います。

 

これからの日本はどうなっていくのか・・・。杞憂であるに越したことはないのですが、でも心配です。

 

文藝春秋3月号に、脳科学者の中野信子氏が、「トランプはサイコパスである」と題した記事を書いています。サイコパス人間の最大の特徴は「冷酷な合理性」だといいます。大多数の人の脳は、他人を慮ったり、温かなふるまいをするもので、冷酷な判断を下すときには脳にかなりの負荷がかかるが、反対にサイコパス人間は使う脳の場所が違うので、疲れることなく、易々と冷酷、非情な判断が下せるというのです。

 

トランプ氏の場合、根拠のない自信家で、既存メディアを極端に嫌い、人をモノとして扱う、人間関係は利害関係でしかみない、といった特徴があり、これらはサイコパス人間であることを示しているそうです。安倍さんとも利害が一致している今は親しくふるまっても、基本的に「友情」、「信頼」といった種類のものではないので、自分に利がないと判断すれば一瞬で破局する、安倍さんもドライに対処していく必要があるとアドバイスしています。

 

織田信長も典型的なサイコパスで、浅井長政や明智光秀に裏切られた。トランプ氏にも同様なことが起こるかもしれないし、自分の価値が発揮できないと判断すれば飽きて職を投げ出す可能性もある・・・。

 

安倍さん。あまり浮かれないことですね。

 

 

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コメント

同感です。米国在住の友人が下記のニュースを送ってくれました。
「先ほどのCBSのトップニュースは、以前から語られてきた噂に信憑性を与えた。トランプがプーチンを批判せず常に讃えているのはトランプがロシアマネーに依存しているという事実があるから、と。昨年、
トランプのキャンペーン陣営の責任者の二人が、度々、ロシア政府とコンタクしていたことも判明、また、数日前、大統領就任前にロシア駐米大使とコンタクトしたことが発覚して辞任したフリン安全保障補佐官、また、トランプの息子が、トランプ・ビジネスの資産の多くはロシアのマネーに依存している、と語っていた記録、さらに、FBI職員からのいくつかの漏洩情報の存在を報道している。これで、歴代の大統領が必ず行っていた過去の税申告書の開示を拒否し続けている理由も、このロシアマネーが判明することを避けるためであることがほぼ確実になってきた。これが実証されると反逆罪になる」
やはり、仲良くするのもほどほどにしておいたほうがいいでしょうね。

syさん。コメント、ありがとうございます。
トランプさんが居続けるのはリスクが多い。しかし、本当のチェンジは彼のような人間しかできない、という思いが交錯しているアメリカ。それだけにとどまらず、世界全体が大きく変わりつつあることだけは間違いがないですね。正直なところ長生きしたくなくなってきました。

なんとなく、人類は進化している(良くなっている、という意味で)とナイーブにも思い込んでいましたが、必ずしもそうとは言えないという気がしてきています。これまで公理だと思い込んでいた(思い込まされていた?)民主主義、自由、平等などという価値についても、問い直してみる必要があるように思います。
 これらの普遍的価値とされるものについても、実は従前からなんとなく変だなあという気がしてはいたのですが、それを問うことさえ忌避していたような気がしているのです。
 僕も、昔はとても怖かった死を、歳を取るにつれ、次第に受容するようになってはいましたが、昨今の世界情勢や社会の在り様を観ていると、あまり長生きしたくないと積極的に思うようになってきました。

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