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2016年11月 3日 (木)

(242)日本シリーズ

今年のプロ野球は、わが阪神タイガースの不振もあって、ほとんど見なかったが、クライマックスシリーズと日本シリーズは、時間が許す限りテレビ観戦した。にわか日本ハムファンとなったのである。米メジャーからも熱い視線が注がれる二刀流・大谷翔平のずば抜けた才能と、苦労人の栗山英樹監督の冷静かつ人情味ある采配を楽しんだ。

 

まず、大谷翔平。投手と打者の二刀流は、昔は関根潤三など何人かいたらしいが、最近のプロ野球ではまずお目にかかれない。大谷の今年の成績は、投手として140回を投げ、104敗、防御率1.86、打者としては322打席に立ち、打率322厘、本塁打22本という、いずれも超一流の成績だ。球速は日本記録を何度も塗り替え日本シリーズでも165kmhの最速を記録した。二刀流のいずれを観ていても彼が登場するたびに何を見せてくれるかという楽しみがある。今後どんな野球人生を歩むのか、目が離せない。

 

栗山監督は異色の経歴を持つ。野球少年だったがいったんは教職を目指し国立の東京学芸大学に入学。しかし、野球への思いは捨てきれず、プロに挑戦。ヤクルトスワローズにドラフト外での入団を果たす。入団3年目には外野手として一軍定着、6年目にはゴールデングラブ賞を受賞するなど、一流となるも過度の練習がたたったのか、メニエール病にかかり7年で現役引退。その後は解説者やスポーツキャスターのかたわら、白鴎大学教授(経営学部・スポーツメディア論)にも就任するという、とにかく努力家なのだ。大学教授のプロ野球監督はもちろん日本初めて。

 

広島カープとの日本シリーズは、第1戦で大谷が打たれ、第2戦も落としたが、第3戦からは本拠地北海道で3連勝し、余勢をかって広島での第6戦にも勝利し、日本一となった。

もともと大谷の二刀流は栗山監督だから実現できたのだろうし、日本シリーズでの大谷起用法は実に面白く、納得いくものでもあった。

 

ペナントレース中から、日替わりでオーダーを変えることを厭わなかったそうだが、短期決戦でも思い切った選手起用を行っていた。選手たちもそれぞれが個性を発揮して勝利に貢献した。理と情の両面を栗山は併せ持っている。一歩間違えば非難の嵐となるかもしれないところで、大胆な采配を振る。インタビューのときの謙虚さとは別人のようだ。

6戦目、大差の勝利が確実となった9回、ファンサービスで大谷登板も予想されたが、栗山は、抑え投手を欠いた今シリーズ、地味ながら中継ぎ、抑えと頑張った谷元を胴上げ投手に指名した。選手の気持ちを掌握している監督ならではの起用だった。

 

おめでとう!日本ハムファイターズ。

 

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