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2016年7月22日 (金)

(230)小泉元首相の講演

小泉純一郎元首相が原発ゼロを主張して、元気である。

講演はネットで聴いたが、気力はますます充実しているようだ。

講演の要旨は次のようである。

 

この5月にアメリカのサンディエゴに行き、東日本大震災での、「トモダチ作戦」と名付けられた米軍の支援活動に参加した米兵のなかに、放射性物質を浴び健康を害した人たちに会ったこと。彼らは除隊を余儀なくされ、軍の医療施設を使えず、民間の高価な治療も受けられない。国に補償を求め提訴した。当初8人だった原告団は、いまや400人に増えた。

当初、支援している日系2世の女性から話を聴いたときは信じられなかった。実際彼らに会って、状況を聴くととてもほおっておけないと思った。

 

政治家は人前で涙を流してはいけないということはもちろん知っていたが、元米兵に「日本に言いたいことは?」と尋ねたら、彼が「我々は軍の指令通り任務を果たしただけだ。私は日本が好きだ」と答えてくれた。この話を記者会見で話したとき、つい涙が出てしまった。

彼らは当時、海に向かって吹く風で外部被ばくをし、放射性物質を含んだ海水を真水にした水で調理した食事を摂って内部被ばくもしているのだ。お気の毒では済まない話だ。そこで支援の基金を作ることにした。

 

「原発は安全」について。

アメリカのスリーマイル島、ソ連のチェルノブイリの事故のとき、日本では何重も防護体制をとっているから、大事故は起きないと言われていたが、福島事故でウソだとはっきりした。安全対策より電力会社の経営が重視されていたのだ。

今も政府は「日本の安全基準は世界一」と言って再稼働を進めようとしているが、これもまったく根拠が示されていない。

 

「原発は安価」について。

永遠のエネルギーをうたい文句に作られた高速増殖炉「もんじゅ」は、30年たっても稼働されないばかりか、事故ばかり起こしている。何もしなくても毎日5000万円かかっている。これまでにつぎ込んだ額は1兆円を超えている。

廃炉にいたっては膨大なカネがかかるが、その場所さえない。世界でただ一か所作っている放射性廃棄物処分場を見てきたが、このフィンランド自体が強固な岩盤でできている。そこでさえかすかに水が染み出ていて、この対策が考えられている。温泉が豊富な火山国の日本では絶対無理だ。

 

「原発はクリーンエネルギー」について。

原発は大量の冷却水を海水に依存している。原発を冷やした水は当然温度が上がっている。放射性物質を含んだ湯が海に流され、生態系が壊される。排水管にはプランクトンが付着して排水に支障となる。そのために薬品を使っている。とてもクリーンとはいえない。

 

原発は、人間の倫理に反する産業である。

問題を先送りして、子孫に膨大な負担をさせるわけにはいかない。

事故以来5年。現在2基しか稼働していないが、夏も冬も電力は足りている。原発ゼロでやっていけるのは明白だ。私は20年~30年でゼロにできると思っている。それを見届けたい。

憲政の神様、尾崎行雄(咢堂)が、「人生の本舞台は、常に未来にあり」と語った。しかも95歳で亡くなる前にそう語ったということに励まされていると締めくくった。

まだ74歳。頑張ってほしい。(以上サマリー終わり)

 

小泉氏は、とにもかくにも5人の拉致被害者を取り返した。

「私の代で取り返す」と現首相が百万言を費やすより、実際に5人取り返した小泉氏を評価しなければならないと思っている。

原発問題にあえて取り組む氏に大いに声援を送り、被ばく米兵支援基金にもささやかに応じたい。

 

 

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コメント

私はずっと小泉氏の意見に全く同感です。コストにしても、福島で生じた農林水産業の甚大被害などを加算すれば、けっして廉価なエネルギーなどではない。

syさん。コメント、ありがとうございます。
元首相のこともですが、被ばく米兵のことをメディアが取り上げないのはなぜでしょうか?
日米両政府が力づくで押さえつけているのか・・・。日本人として恥ずかしいことです。

矢部宏治著「日本はなぜ『基地』と『原発』を止められないのか」を読むと恐ろしい事実が分かります。

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