« (223)オバマ大統領の広島所感 | トップページ | (225)東京都知事辞任 »

2016年6月 9日 (木)

(224)みどりさんとの握手

五嶋みどりさんと若手演奏家による「ICEP報告コンサート」を聴きに行く。

ICEP(International Community Engagement Program)とは、

彼女が中心となって行っている、アジアの開発途上国での音楽を通じた教育文化活動。

毎年この時期にその活動報告のコンサートが大阪と東京で開催される。

 

いずれももちろん弦楽で、ドヴォルザークの四重奏曲、シュニトケの三重奏曲、

モーツァルトの二重奏曲、メンデルスゾーンの四重奏曲という、多彩な選曲。

なかでも、初めて聴くシュニトケ、それにメンデルスゾーンが印象的だった。

 

シュニトケは、大方が不協和音で埋められていて、実に不気味で不安定な、

否定や皮肉が充満する曲なのだが、ときに思い出したように、わずかばかりの

優しさも覗き、ホッとする。

人生は(あるいは人間は)、暗く、不条理なものだが、希望だけは捨てないでと言っている。

生で聴いているとだんだんその不調和自体も心地よく感じるのが不思議だ。

 

その点、メンデルスゾーンは、美しくも力強い。

みどりさんは、第一ヴァイオリンを若手の女性に任せ、自らは第二パートでそれを支える。

4人の息を合わせる目配せまで、間近かで見ることができ、至福のひとときだった。

 

今夜はみどりさんの社会貢献活動を支援する人たちが集まったコンサートだったので、

ちょっと恥ずかしかったが、ロビーでの交歓にも参加した。

歳を忘れミーハーになって、サインをもらい、握手をした。

みどりさんの身体はとても小さいし、どこにあの堂々とした演奏を成し遂げる力があるのか不思議なほど、

手も小さくかぼそかった。

 

しかし、優しい笑みでしっかり目を合わせてくださった。

一瞬何かお話したい思いもよぎったが、結局素敵なコンサートに対して、

ただ「ありがとうございます」とだけ申し上げた。

若手の3人も、誠実で明るい人たちだった。

 

今後も彼女の活動に、貧者の一灯を捧げていこう。

貧しく、あるいは不自由な身体で生まれた子どもたちがたくさん、

音楽の力で救われ、目を輝かせているのだから。

今年はネパールを訪ねるそうだ。

 

 

« (223)オバマ大統領の広島所感 | トップページ | (225)東京都知事辞任 »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1594571/65930449

この記事へのトラックバック一覧です: (224)みどりさんとの握手:

« (223)オバマ大統領の広島所感 | トップページ | (225)東京都知事辞任 »