師走雑感
(その一)
文藝春秋新年号の「安倍・プーチン『秘密交渉』を明かす」は面白かった。NHKの解説委員石川一洋、岩田明子2名の筆によるが、ここ3年間の、シンゾウとウラジミールの虚々実々の駆け引きが興味深く描かれていた。その内容のどこまでが真実かは分からないが、ここまで書けるということは、筆者たちの力量も相当なものである。
安倍首相のロシアへの思い入れは飛びぬけている。アメリカやドイツなどの顔色は窺いながらも、プーチンと特別な関係を維持するために腐心する様子は並大抵ではなく、首脳外交とは何かも考えさせられる。対北朝鮮についても、同じくらい真剣にやってくれないものか。
(その二)
上瀬英彦医師の最新刊「何を食べる?何を食べない?食と健康の哲学」(ルネッサンス・アイ刊)を読む。ついに「フル・和食」(朝食はフルーツのみ、昼夜は和食を、という氏の勧める食事法)も、ついに「哲学」と自身が呼ぶ水準になった。正しい食事に人類の未来がかかっていることを多くの人に知ってもらいたい。政府やメディアは食品関連業界の言いなりになっている以上、自己防衛するしかない。例えば・・・
遺伝子組み換え食品(GMO)について、「現在日本の法律では、GMOの含有量が5%未満や表示する義務のない物(味噌や醤油)には『GMO食品ではない』と表示できるため、知らずにGMO食品を摂っている可能性がある。」と書かれている。食品表示についてこんなことが行われているとは驚いた。GMOと原子力には3つの共通点があるとするフランス人教授の警告を紹介している。いわく、二度と後戻りができないこと、世界中に拡散してしまっていること、体内に蓄積されてしまうこと・・・。恐ろしい話である。
(その三)
今年も二人の日本人がノーベル賞を受賞された。スポーツ界でも、男子フィギュアスケート、羽生結弦の突出した世界最高点をはじめ、才能と努力で世界に名を馳せる人がたくさんいる。
一方で、2020年の東京オリンピックを準備する人たちの度重なる失態は、同じ日本人のやることかと慨嘆させられる。インフラ構造物の劣化事故を防げない官僚たち。いつまでも世襲を良しとし、既得権を死守する政治家たち。この国の抱える問題から目を逸らさせようとするかのように、今年もまた暮には「国民的行事」の歌合戦が行われる・・・。
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