「めぐみ~愛しい我が娘」その後
「めぐみ~愛しい我が娘」のDVDが出来上がってきたので、コンサートに来られなかった横田ご夫妻はじめ、その他待っていてくださった方数人にお送りした。
こちらで勝手に、父、滋さんと、娘、めぐみさんの思いを想像して書いた曲なので、横田さんがどう思われるかが、一番心配であったが、電話口には早紀江さんが出てくださり、これまでもいろいろな曲を皆さんが作ってくださっているが、この曲を聴いて、こんな(ピアノと声楽のトリオという)曲ははじめてでした、こんな作り方もあるのだと思いながら、とても感動して聴かせていただきました、と述べられた。ホッとした。滋さんも好意的に聴いていただけたとのことであった。そして、たくさんの方に聴いていただけるといいですね、ともおっしゃってくださった。
そのあと、皆さんが一生懸命支援してくださっているのに、どうして解決の方向が見えないのか、本当に疲れます、苦しいです、とつけ加えられた。仲の良い、明るい笑顔の絶えない、ごく普通の家庭が、北朝鮮によって一挙に奈落の底に突き落とされて38年。北朝鮮が拉致を認めてからもすでに13年。子どもの無事さえ確認できない親の思いはいかばかりか、計り知れない。電話口で、こちらの言葉を継ぐことができなかった。
今年成人した若者は、5人の被害者が帰国した13年前、わずか7歳である。今や街頭で「日本人の拉致事件を知っているか?」とマイクを差し出されて、「それって、『イスラム国』のこと?」などと答える若者を笑ってはいけない。いい歳の大人が、署名にそっぽを向く。自分の家庭でおきたならと考える想像力もない人間が大多数なのだ。
この夏、近くの中学校の校長に、横田さんと東京の中学生との交流をまとめた「いのちの授業」を持参し、拉致問題から学ぶことはたくさんある、と話して贈呈してきたが、その後一向に連絡がないので、いかがでしたかと手紙を書いたら、何と「まだ、読んでいません」という答えが返ってきた。数日前のことである。1時間もあれば読めるやさしい本である。読む気がないのなら、最初から受けとってほしくないと、心は怒りが溢れたが、それは何とか我慢した。
しかし、この程度の人間に、中学校の校長が務まっているのが、日本の現実だ。
「めぐみ~愛しい我が娘」DVDを送った方からは、予想以上に感動したとの言葉をいただいた。また元気が出てきた。やらねばならないことはいっぱいあるが、ひとつひとつ、仲間とともに力を合わせてやっていくしかない。
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